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2008年10月 6日 (月)

後継ぎ

田舎で暮らしていると親の仕事を継いでいる二代目、三代目が

沢山いる。

東京や大阪の大学を卒業、同じ業種の会社で修行して

何年か後に田舎へ帰る

青年会議所や商工青年部などに所属し地域活動に

また、家業に専念するパターンある

今回の話はある酒屋の二代目についてである

地元では結構手広く商いし、堅い商売スタイルで

「無借金」かつ多少の財産を持つ優良商店であった

長男、長女の二人兄弟で妹は遠くに嫁いだ

彼は派手な所もなくJC仲間と飲み歩く事も無く真面目で働き者

しかし、酒類販売の自由化の波が彼を襲う

沢山の酒屋が廃業していく中で生き残り策として

彼が選択したのは「専門化」

多分メーカーの指導もあったのだろうが

町に不似合いな程の豪華で立派な「リカーショップ」を

開店させた

ワイン、地酒、焼酎などの銘酒を揃えた酒の専門店である

二階には多目的スペース、広い駐車場

金に糸目をつけない投資であったと思われる

学生時代に知り合った女性と結婚、一女をもうけた

後は店を軌道に乗せるだけが彼の仕事であった

朝10時から夜10時まで年中無休営業で十年頑張った

しかし

昨年店を閉店、酒屋も廃業した

地元の皆が驚きいぶかしんだ  何故・・・

嫁は神戸の家柄の良いお金持ちの家

どういう経緯かわからないが子供が小学校にあがる事を

きっかけに子供を連れて実家に帰った

彼は「閉店や廃業の残務整理がついたら僕も神戸に行くつもりです」

と言っていたがそれから一年以上が経つ

息子が家業を継ぐ時、親は彼らに「贈り物」をする

新しい店舗

新業態の店

支店  などなど

地道に貯めてきた資金を投入借金をして後継ぎが喜ぶ「おもちゃ」を

与えるのだ

今までした事のない「過大投資」が重くのしかかる

勿論、成功するケースもあるが親が堅実な所程失敗が多い 

自分が苦労した分、子供に甘いのである・・・

そんな話を酒場でしていたら

なぜあの夫婦は離婚しないのか? という話題になった

(男の井戸端会議はいただけませんが・・・)

かわいい娘  この田舎で育てれば良い学校には行かせられない

嫁の実家に帰せば良い暮らしができる

俺が我慢すれば良い  そう考えたのか?

あなたならどうしますかと聞かれた

「俺なら、貧しくても家族で一緒に暮らすよ、だって夫婦だろ?

一から頑張ればいいじゃん」

と・・・は答えられず、押し黙った

「苦労させたくないし・・・」 そう思う

「じゃあ 早く離婚してしまえばよいじゃないですか?」

「・・・・」

「なぜなんだろうね・・・商売もやめたし、 その方がさっぱりして良いのに?」

(無責任な世間話)

でも 僕らは話ながらわかった

彼は離婚はしない

なぜなら

「妻と子供を愛しているから・・・あきらめる事はしないから」

未練と言われても なんと思われても

いつか迎えにいくから 

そうなんだろう   多分

悲哀こもごもな秋です

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